沿革
History東京大学教養学部後期課程は、2011年に文系3学科(超域文化科学科、地域文化研究学科、総合社会科学科)、理系3学科(基礎科学科、広域科学科、生命・認知科学科)の6学科体制から教養学科、学際科学科、統合自然科学科の3学科体制に改組されました。
最初の教養学部理系後期課程である基礎科学科は、自然科学と科学技術の専門知識と研究能力を基礎として、新たな学際領域を切り拓く人材を養成することを教育目標として、1962年に設置されました。(基礎数学、基礎物理学、応用物性学、物理機器学、固体物理学、化学物理学、無機物性化学、有機物性化学、高分子科学、生体協関学)
1970年代になると基礎科学科改組拡充の構想が進められ、1981年には基礎科学科第1と基礎科学科第2に改組され、翌年10月に新設の基礎科学科第2が進学内定生を受け入れました。1990年代半ばには、大学院重点化の流れの下、駒場キャンパスに、文系および理系の大学院を束ねた大学院総合文化研究科が設置されましたが、理系においては、生命環境科学系、広域システム科学系、相関基礎科学系で構成された広域科学専攻が設置されました。
この大学院重点化と時期を同じくして、後期課程の改組が行われ、理系後期課程では、基礎科学科第1と科学史・科学哲学分科が加わった基礎科学科、基礎科学科第2と人文地理分科が加わった広域科学科、基礎生命科学分科と認知行動科学分科によって構成された生命・認知科学科が設置されました。
21世紀になり、従来の縦割り型の学問体系では解決できない多くの難問が山積し、総合的視野を持った人材育成が望まれるなか、教養学部後期課程では大改革が行われ、6学科体制から文系3学科を統合した教養学科、理系3学科を改組した学際科学科および統合自然科学科の3学科体制に改組されました。
科学史・科学哲学分科以外の基礎科学科と生命・認知科学科を統合した統合自然科学科は、「数理自然科学」、「物質基礎科学」、「統合生命科学」、「認知行動科学」「スポーツ科学」(2022年度まではサブコース)の5コースで構成された特色のある学科になりました。
学際科学科および統合自然科学科の学生にとっては、学生時代に専門分野を極めながら異なる分野に関心を持ち、様々な分野で活躍する友人を持つことは、その後の共同研究や研究のアイデアの豊かさとなって実を結び、社会における活躍の場が大いに広がっていくことになるでしょう。