学科紹介

Introduction

自然科学の知を統合して新しい分野を開拓する人材を養成する。

統合自然科学科では、さまざまな学問領域を自由に越境・横断することにより、多様な自然科学の知を統合し、新たな領域を開拓できる人材の養成を目指します。また同時に、広い分野での活躍を裏づける高い専門性と、幅広く豊かな知性を兼ね備えた真の「自然科学教養人」を育成します。

本学科は、「数理自然科学」、「物質基礎科学」、「統合生命科学」、「認知行動科学」の4つのコースと「スポーツ科学コース」(2022年度まではサブコース)で構成される、柔軟で多様な選択が可能な教育システムです。そこでは、自然の数理的構造を探求する数理科学、原子から生体物質まで広く物質の真理を追求する物質科学、生体と生命現象の本質に迫る生命科学、人間・動物などの個体や集団が研究対象の認知行動科学、さらにはスポーツ科学まで、深さと奥行きと広がりをもつ多彩な科学の世界を,学生自身の選択に応じて,系統的に広く、あるいは専門的に深く,自由なスタイルで学ぶことができます。一方,教養学部の他学科との強く柔軟な連携を通じて,より広がりのある学問分野での発展的な学習も可能にしています。

学科長ご挨拶

Message from dean

学科長 中澤 公孝

学科長 中澤 公孝

駒場のサイエンス

多様な知の分野越境、融合と統合

 教養学部統合自然科学科は長い歴史を誇る東京大学にあって、教養学部の学科再編により2011年から始まった新しい学科です。旧来の学問分野にとらわれず、高い専門性を確保しつつも領域を自由に横断し、様々な値を融合・統合する中で、新たな領域の創造や知の応用につなげられる人材を育成しようというのがその教育理念になります。専門性を高めるためのコースは、「数理自然科学」、「物質基礎科学」、「統合生命科学」、「認知行動科学」、そして今年度から新たに「スポーツ科学」が加わり、計5コースから構成されています。これらのコースはカリキュラム上も連携しており、学生は比較的自由度の高い単位取得方法、例えば副専攻を取得する、分野横断的に多数の専門分野を学ぶ、あるいは専門性を追求する、などの方式を柔軟に選択することができます。また、卒業研究は一定の条件を満たせば、コースをまさに越境して、希望する研究室で行うこともできます。卒業生の多くが総合文化研究科の大学院に進学している事実は、当学科での学びを通じて、さらに知識を深め研究したいとの興味や意欲が生まれたことの証かもしれません。
 ぜひこの多様で柔軟な学びの場を思う存分に生かして、それぞれの興味の赴くままに学び、そして多くの学生、研究者との交流を通じて成長されることを願っています。

統合自然科学科長 中澤 公孝