あえて駒場の理系を選ぶ猛者大歓迎!

「教養学部って何」

「東大なのに赤門通ってないの」

何度聞かれたことかわかりません。そして私自身も1年生の時はそう思っていました。

東大の後期課程進学先の中にひっそりと存在する「教養学部」。そう、教養学部は1・2年生だけの居場所ではなく、3・4年生や大学院生も所属できる場所なのです。

生物が好きなのに数学や物理が苦手で、漠然と文系職に就こうと思って文科一類に入学したはいいものの、最初の学期で法律に挫折し、文系向けの生命科学の授業に最も興味を持っていた私は、紆余曲折の果てに理転し、教養学部後期課程にお世話になることになりました。いつの間にか大学院の博士課程までずっと駒場に在籍し、今でも教員として駒場にいます。

他の先生方もおっしゃっている通り、この統合自然科学科には学際的・分野横断的な研究の伝統と文化があります。しかしそれと同等に素晴らしいのは、「多様な学生を受け入れる懐の深さ」だと思っています。私のように文理をまたいで進学する、あるいは卒業研究や大学院進学のタイミングで思い切って専門を変えるなど、様々なモチベーションを持った学生の希望が実現に近づくよう、学科としても努力し続けています。

また、教員数の多さも大きな魅力です。一般的な理系の学科では、学生に対して教員の数は少なく、卒業研究で一人の教員の研究室に多数の学生が配属されることがほとんどです。もちろん大人数で研究できるメリットもたくさんありますが、学生の興味関心にぴったり合った研究室が見つかりにくいこともあります。それに対して、統合自然科学科には多数の教員が在籍しており、卒業研究での選択肢がたくさん用意されています。ぜひ、教員紹介ホームページから、いろいろな先生方のプロフィール、研究室ウェブサイトを覗いてみてください。

世間一般から見たらマイナーな進学先と思われるでしょうし、就活の自己紹介で苦労することもあるでしょう。しかし世界を動かすのは奇人変人です。勇気ある挑戦をしかけてくれる学生さん、ようこそ統合自然科学科へ!