量子力学演習

コース科目

授業概要

本演習の主な目標は、水素原子中の電子の離散スペクトルの導出と摂動計算の練習である

量子力学演習授業概要

本演習の主な目標は、水素原子中の電子の離散スペクトルの導出と摂動計算の練習である。具体的に計算できる系として調和振動子に慣れた後、量子力学における変換と対称性を扱う。特に回転対称性に関する量として角運動量の代数や、中心力ポテンシャル中の問題を解く。それらの応用例として水素原子中の電子の離散スペクトルを求める。その後、摂動論や角運動量の合成などのトピックを扱う。

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知識の応用

量子力学演習知識の応用

例えば英語を考えたとき、単語や文法を勉強するだけでは話せるようになりません。勉強したことを基に、実際に話すことで話せるようになります。物理学も同じです。自分の手で使って初めて、自分のものになるのです。量子力学演習はまさに、量子力学を自分のものにする場です。大学院の研究など物理が関わる現場では、量子力学は道具であり、量子力学を使って研究を行います。演習で鍛える実践力は、そんな現場で確実に活きます。

担当教員メッセージ

量子力学では、シュレーディンガー方程式が基礎方程式です。ある極限で古典力学(ニュートン方程式)に一致する一方で、零点振動やトンネル効果といった古典力学では有り得ない現象を予測します。そのような現象を生み出すものは、正準交換関係(不確定性関係)と言えます。演習では自分の手を使ってシュレーディンガー方程式を解き、量子力学の不思議な世界を体験する中で、その根底にある量子力学の本質を掴み取ってください。